ブロックチェーン・システムを破壊したり都合のいいように台帳を書き換えることは「暗号」と「社会科学」の2つの制約により実現することはできない
日本人が発明したブロックチェーン技術。
「分散台帳」に例えられている。
メインフレームが担っていた業務システムを汎用OSのUNIXで動作するコンピュータを中心とした分散システムがとって変わったのが、1990年台のことだった。
1台の大型コンピュータを廉価な複数のコンピュータで置き換えたのだ。
それでも、貴重なデータについては、RDBMSをコアとした「たったひとつのファイルシステム」を物理的に多重化したストレージに保存するというアーキテクチャであったのである。
これは、ひとつのコンピュータシステムがその責任と権能を有すことになっている。
「台帳はたったひとつで管理するもの」という思想的限界を打破するのに、それからさらに20年待たなければならなかった。
2008年、中本智という一人の日本人が突然「ブロックチェーン」という思想を発表したかのように巷間言われているが、2002年に「Winny」と呼ばれる匿名のp2pネットワークという形でブロックチェーンの基本技術思想は実装されていたのである。
2つのシステムの類似性は次のページに譲る。
Bitcoin開発者の中本智さん(Satoshi Nakamoto)がWinny開発者の金子勇さん(47)である証拠
大切なデータを任意で複数の、それも信頼性は全く求めないコンピュータ内のストレージに保存するというコペルニクス的大転換はこの時に生まれたのである。
例えば、システムを壊そうと企む人が所有するコンピュータであっても、システムを乗っ取ってやろうと企む外国人が保有するコンピュータでも、ブロックチェーンに参加することを拒む必要がない。
彼らがシステムを破壊したり都合のいいように台帳を書き換えようとしても、「暗号」と「社会科学」的な2つの制約により、その悪意を実現することはできないのだ。
2019年現在、クラウドが大活躍の世の中である。
2020年代後半になると、ブロックチェーンが浸透した世の中では、クラウドというオフプレミスのコンピュータ群と大容量のストレージは必要がなくなる。
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