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日本書紀のいう大日本豊秋津洲とは、福岡県(豊)と山口県(穴戸)を指していることがわかった

記紀では、この日本国を蜻蛉(とんぼ)に例えて表現することが多い。

なぜトンボなのかというと、イワレヒコ(神武)が丘に登って侵略した地域を国見し、「この国はトンボがタンデム飛行しているような形状だ。」と発言したことに由来している。

トンボは交尾の前後には、オスの尾の先がメスの頭をつかんで、十十という状態でタンデム飛行するのである。

私は、日本列島がタツノオトシゴに似ているとは思うが、トンボに似ているとは到底思えなかった。

特に、畿内の奈良県の丘に登ったイワレヒコから見えるのは山や森や町並みだけであり、列島の何が見えるというのか?と不思議だった。

しかし、コペルニクス的転回があった。

イワレヒコは宮崎県から瀬戸内海を東進して奈良県に侵略に向かったのではない。
イワレヒコは、宮崎県から福岡県に向かって侵略した。
白妙の衣をまとった天の香具山も福岡県内に今も存在している。
白村江の戦いに敗れたヤマト国が東進して、畿内に遷都したという有力な学説が存在していることを知った。
実際に、400年後の元寇で中国韓国連合軍によって、福岡県は侵略を受け、甚大な被害を受けている。

すると、イワレヒコが登ったのは福岡県の丘ということになる。

登った丘の名前は、ホウマノオカだ。(日本書紀)

福岡県の太宰府に宝満山という低山がある。

宝満山の頂上からの展望は、21世紀の現在でも玄界灘まで見渡せる。

イワレヒコが生きた紀元前後には、関門海峡が見渡せただろう。

この日本列島で2匹のトンボがつながっているように見えるのは、関門海峡をはさんで交差するようにつながる九州と本州以外にはない。

さらに、イワレヒコが生きた紀元前後には、関門海峡は穴戸と呼ばれ、本州と九州は陸続きであったことがわかっている。(古事記伝(本居宣長))

日本書紀のいう大日本豊秋津洲とは、福岡県(豊)と山口県(穴戸)周辺を指していることがわかった。

畿内に遷都する前の7世紀成立の万葉集には、
春過ぎて夏きたるらし白妙の衣干したり天香具山
春が過ぎて夏が来たことを実感するのは、真っ白な着物を干したように真っ白な天香具山が夏空に映えるのを見る時だ。

畿内に遷都した後の平安時代の百人一首には、
春過ぎて夏きにけらし白妙の衣干すてふ天香具山
春が過ぎて夏が来ると、豊国では、天香具山が真っ白な着物を干したように青空に映えて見えるらしい。

畿内には天香具山がないので、「白妙の衣を干すらしい」と伝聞調に変えているのである。

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