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ビートルズ著作権問題からみるアプリ・ソースコードの著作権

ポールマッカートニーが自身がビートルズ時代に作った楽曲の著作権を取り戻すために法に訴えたというニュースが世界を駆け巡った。

私はポールマッカートニー自身はマリファナを日本に持ち込もうとして何年も入国禁止になった過去もあり、好きな人物ではない。

しかし、自分が作った著作物たる楽曲の権利を取り戻そうとする思いはよく理解できる。

昔ファンだったブルーススプリングスティーンもレコード会社から著作権や原盤権を取り戻すために、活動を休み何年も法廷闘争したことを知っている。

音楽家がデビューしたかったりお金が欲しかったりする気持ちに便乗して、音楽家の無知を逆手にとって「デビューしたけりゃこの契約書にサインしろ」という事態になるのだ。

日本では、著作権に関して、その管理団体であるJASRACが独占禁止法違反の行為を長年続けていたことが明らかとなったばかりだ。

日本では一般的に「著作権」と訳しているが、欧米では「 Copyright (コピーライト)」、自然に訳せば「版権(複製権)」、要するにコピペする権利だ。

版権の「版」とは、誰もが小学校で習う版画を刷るための元になる木や金属やプラスチックの原版のことだ。古来からある版木(はんぎ)のこと。

レコード(その劣化音源であるCDを含む)生産は、原盤からプラスチックの凹凸や金属の凹凸としてコピペすることで生産している。

あるレコードをショップで2000円支払って、そのレコードの所有権を手に入れた人が、これ商売になりそうだからネットのサーバ上にコピペして、1ダウンロード200円で売った。

その人は、数日以内に牢屋に入れられ法によって自由を奪われる。

世の中には行き過ぎた版権も存在する。

米国では巨額のロイヤリティを生み出すミッキーマウスの版権を維持するために、著作者の死後数十年で失効すべき著作権を100年以上もに伸ばし続けている。

こうなってくると、著作権が人類の進歩を阻害する要因になってしまう。

日本のアプリを含むプログラム開発者の著作物たるプログラムの著作権はプログラマ自身の認識不足から依頼者が都合のいいように作成した契約書に文句も言わずにハンコを押してしまうプログラマにも問題はある。

しかし、日本の多くのプログラマは若年齢者が多く、ポールマッカートニーがそうであったように、プログラムを作ることには興味はあるけれど、契約書の内容を含む契約問題には関心がないし、法律知識もない。

世の中というのは、多かれ少なかれ、知識があるものが知識のないものをだますことで多くの商売が成立している。

それが行きすぎれば犯罪となるが、法律に触れない範囲で相手をだますのは常套手段だ。

例えば、アプリやサイトを使う際に「利用規約」に同意することを求められる。

しかし、80%のユーザは読もうともしないし、残りの20%のうちの50%は読んだとしても理解できない。そのまた50%の探究心が旺盛な人は理解できるが問題点を指摘したりはしない。

もちろん、STAP論文事件を持ち出すまでもなく、コピペは「引用」の範囲内であれば法律的に認められている。

「まとめサイト」のようにググって適当にコピペして記事を作りその広告収入を得るという行為は、その元記事を作成した人の権利を侵害しているものが多い。

また、東京オリンピック2020組織委員会が行なった写真のコピペ事件では、広告デザイン業界で広く行われており、その行なっているデザイナーや監督者自身が版権について無知であったことが世の中に露呈することになった。

アプリやプログラムはネット上に無料配布されているものが多い。

しかし、版権を放棄しているわけではなく、「俺のプログラムだけど、使いたいなら使ってもいいよ」と言っているにすぎず、版権を放棄しているわけではない。

プログラムを写真や楽曲など他の創作物の成果物と比べると次の表(表 プロダクトとその原版)のようになる。

原版とは版画の版木にあたり、プロダクトを生み出す元になるものだ。

原版からプロダクトは生成コピペできるが、プロダクトから原版はコピペできないという非対称の関係にある。

ただし、楽曲は耳コピによってスコアを逆生成できるが、劣化プロダクトであるCDからレコード原盤を逆生成することはできないが、劣化音源であればコピペできてしまう。

プログラムは、Javaなどの機械語に翻訳されないインタープリタで作成されたプログラムではソースコードを求めることができてしまう。

解像度を縮小された写真は、いくら技術を尽くしても元となる「Rawデータ」を復元することはできない。

表 プロダクトとその原版

プロダクト(成果物) 原版(大切なもの)
プログラム ソースコード(ソースファイル、プロジェクトファイル)
写真 Rawデータ(ネガフィルム、ポジフィルム)
楽曲 レコード原盤(スコア、楽譜)

すべてのプログラマは、自身が作成したプログラムに対して執着心をもち、プロダクトと原盤とは全く異なるものであること、そして著作物たるアプリの大切な原版としてソースコードを扱うべきである。

「プログラムを作らせていただいている。」という気持ちは日本人らしくて好感が持てるが、自身が作った「プログラムのライセンス(使用許可)を付与している。」「プログラムを使わせてあげる」という気持ちを失って欲しくないものだ。

ポールマッカートニーやブルーススプリングスティーンが楽曲に対してもつ気持ちのように。

アプリのプログラムライセンス例

http://www.webbanana.org/#license

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