少年の頃、自分は望むものになれると思っていた
少年の頃、自分は望むものになれると思っていた。
どんな立派な人にもどんな職業にも。
青年期になると、人生はコントロールする対象だと思っていた。
自分で職業を選んだり、食べるものや服装を選んだりして。
人から良い性格だと思われたいと思うがあまり過去の出来事や考え方を偽ったり、自分の性格を偽ったりした。
大人になった今では、自分の意思で人生は進んでいくのではなく、自分で選択して行き先を決めるのでもないことにようやく気付いた。
人生で一番努力したのは、大学受験と情報処理技術者資格試験だった。
高校二年の秋、私のクラスはガヤガヤ騒いでいた。
教師が不在だったためだ。
その時、隣で教鞭をとっていた教師がドアを開けて言った。
「お前ら、来年は受験生なんだぞ。そんなことで大丈夫か!」
雷に打たれたようにビビッときた私はその日から受験勉強を始めた。
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この業界に入ることになった企業では情報処理技術者試験に合格すると一時金として5万から10万円がもらえた。
研修期間の3ヶ月で先生からコンピュータとプログラミングについて教えてもらった。
この先生でなければ、おそらく今プログラマにはなれていなかっただろう。
感謝している。
朝晩の通勤電車内では参考書を離さなかった。
その一年後に2種情報処理技術者試験に合格した。
そのまた二年後に1種情報処理技術者試験に合格した。
その合格率は1割未満だった。
私がこの業界を選んだ理由は空調の効いた部屋でデスクワークして給料がもらえるからだった。
今でも、自分がアプリを作って米や味噌を買って生活していることが不思議でならないのだ。
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