日本でのアイドルがもつ特殊性
日本でのアイドルがもつ特殊性
SMAP解散が世間の耳目を集めている昨今だが、ここで話題にするのはSMAPではなくてハロプロについてだ。
テレビにかわいい子やかっこいい子が出て、画面から笑いかけてくれば、自然と恋に似た感情を抱くものだ。
それは世界中で共通の若年層の行動様式だ。
ここ日本では前出の若者文化としてのアイドルに似た現象として、30代以上の未婚者が恋愛対象とも自分の子供を愛する代わりとも異なる感情でアイドルに接している現象がある。
言い換えれば、近所のかわいい子供をあやすような気持ちでアイドルと接している人たちがいる。
そこには日本が抱える問題としての未婚や不妊という問題とともに、社会不安が横たわっている。
少し前の世の中なら、お見合いをしたり、養子を取ったりして問題を解決していたことだろう。
21世紀の現在では、ネットやステージというメディアを媒介とした「21世紀の人形遊び」とも言える仮想的な擬似養子としてアイドルが必要とされている。
現在の日本で近所でかわいい子供を見つけたとしても、声をかけただけで変質者扱いされ警察を呼ばれることだろう。
12歳でデビューして、少しずつ大人になっていく彼女たちをステージやネットなど遠くから見守り、わずかばかりのお金をライブチケット代やDVD代として落とす。
貧しい国の子供に援助して学校にいけるようにしてあげるシステムがあるが、それととても似ているのが現在のアイドルなのだ。
ハロプロのライブではファミリー席という着席したまま応援できる座席が用意されていて、通常席と同数かそれ以上を占めている。
販売もファミリー席から売れていく。
それだけ30代以上の需要が多いということを表している。
SMAPが40歳を超えてもアイドルを続けられたのは、まさしく50歳以上の人たちが自分の子供に接するようにSMAPの成長を目を細めて見続けていたことに他ならないのである。
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