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将棋の棋譜の著作権について

将棋の棋譜の著作権について

「将棋の棋譜には著作権がない」という間違った言質が流布されているため、ここで明らかにしておく。

日本国の著作権法によると人(自然人、法人、AI)が創作したもの(著作物)には著作権という権利が自然に生じる。

著作権法には著作物になり得るものが例示されている。

棋譜に近いものとして、電話帳を含むデータベースが例示されている。

「著作権」というと何の権利なのか分かりにくいが、これはそのものに対する排他的で絶対的な権利である。

一般に、著作物を所有している人でもその著作物の著作権は保持していない。(本、楽曲、アプリなどを考えればよい)

「版権」という言葉で言い換えると実に分かりやすいのであるが、「コピーする権利」を日本では著作権と呼ぶ。

その著作物をコピーして配布する権利が「著作権」なのである。

私が数十分かけて書いたこの文章にも自然に権利が発生する。

ある夏の暑い日、都内の一室で二人の人がちっぽけな木のかけらを3センチづつ動かしている。

時には30センチ動かすこともある。

彼らは棋士と呼ばれ10歳になる前からこれのことばかり考えてきた。

これとは将棋と呼ばれているインド発祥の遊戯である。

二人の傍らには少年が陣取り、二人が木のかけらを動かすたびに何やら書き込んでいる。

「5八玉」

二人の名前

自分の名前

今日の日付と開始時間

この少年は日本将棋連盟という法人に雇用されて書き込んでいる。

職務著作であるので、版権はこの少年ではなく日本将棋連盟という法人が有していることになる。

「上掲の三人で作成したもの」ということであれば、棋士2名と日本将棋連盟が棋譜の版権を有することになる。

(注)職務著作とは誰かに雇用された人によって作成されたモノの著作権は雇用主にその権利があるという著作権法の規定である。雇用とは、雇用契約を締結した状態であり、正社員、契約社員、アルバイト、パートなどをいう。棋士などのように業務委託契約や請負契約によって業務を委託された(請け負った)人は含まれない。業務委託契約や請負契約によって作成した著作物の著作権はそれを作った人が所有するものであり委託主に権利は移動しない。この場合、職務著作とはならないことに注意したい。

この棋譜という一枚紙に版権がないのだとしたら、写真を撮影して有料ダウンロードサイトに掲載したりビッグデータとしてマイグレーションして大儲けできるだろう。

ポナンザという有償で販売しているアプリがある。

このアプリはこれまで述べてきた過程によって創作された棋譜を加工しデータベースに取り込んで動作している。

多くの将棋ソフトは無償で配布されているので著作権法上の問題はないが、このポナンザだけは有償で配布されている。

日本将棋連盟の著作物である棋譜を二次利用して大儲けしていることになる。

棋譜には著作権が発生しており、棋譜の私的利用権を購入したとしても、二次著作物たる将棋ソフトを販売(有償配布)することは著作権法違反にあたるのである。

棋士たちも同様に棋譜を有償閲覧し個人利用している。

購入した著作物を個人で利用するのは問題ない。

しかし、その著作物を二次利用し販売するとなると話は変わる。

日本将棋連盟は棋譜をディープラーニングすることにより動作する将棋アプリからロイヤリティを徴収するべきである。

書籍を購入しスキャンしそれを切り貼りし起承転結を入れ替え、コピーしてネット販売したら著作権法違反の犯罪であり、その人は法律に基づき自由を奪われることになる。

iTunesで有償ダウンロードした楽曲を複製しネット販売しても同様に自由を奪われる。

オープンデータでもなくロイヤリティフリーでもない棋譜を有償で閲覧ダウンロードしアプリにディープラーニングさせ、そのアプリを複製配布すれば、それは自由を奪われるのである。

\*オープンデータ、ロイヤリティフリーについて

これらは著作権がないわけではなく、著作者によって「その著作物を自由に利用していい」という許諾が与えられているデータをいう。

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「実際に起こったことを記録した著作物は著作権で保護されない」という誤った認識を持っている人がいるようだ。

ニュース記事は事実を記録した著作物であるが、著作権で保護されている。

また、棋士は丸いボールを丸い木の棒で打つ競技ではなく、自分の全身全霊を傾けて考えて手を指している。

将棋には偶然性や突発性は全くない。

将棋は文筆家が物語りを書くように、二人の棋士が10^220の盤上に描いた物語り(著作物)であることを理解するべきである。

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