相手のテキストを見て相手がビジネスの相手として信頼に足るかどうかを読み取る力が求められる
10年代に入ってから、ビジネスで電話とファックスを使わなくなった。
打ち合わせのための訪問もしなくなった。
タイトルと署名とテンプレート的な文言を入れるようなクラシックなメールもやり取りしなくなった。
00年代にはまだ、注文書をFAXでやりとりしていたし、相手をオーソライズするために、相手の会社に出向いて会社が実在しているかや会社規模を確認したりしていた。
今ではアドバンスド決済またはエスクロー決済によってオーソライズすることができる。
注文から支払いまで全てをオンラインで行う。
顧客が海外の場合もあったりするので、顔も性別も住んでいるところも知らない。
逆に、やり取りする情報量は増えている。
紙にペンで文字を書くということは全くないが、テキストメッセージがその代わりをしている。
電話で話す内容はすぐに消えてしまうので、記録に残らないが、テキストメッセージは記録しようと思わなくても記録されるので、ビジネスにとってとても適した道具なのだ。
電話は相手と自分の時間を同期させる必要があったが、メッセージはオンデマンドでお互いの都合の良い時間に送ったり見たりできるので、ストレスが少なく無理なく情報の共有や確認ができる。
ここで一つ問題がある。
人には文章を書くことを好む人とそうではない人が存在するということだ。
テキストで自分の意思を相手に伝えたり、相手の考えを把握したり、相手のテキストを見て相手がビジネスの相手として信頼に足るかどうかを読み取る力が求められる。
逆に言えば、相手に信頼されるように文章でプレゼンテーションする能力が求められるのだ。
その人によって、対面や会話や文字などコミュニケーションの得意な方法が違うと思うが、10年代においては「手紙や日記を書く能力」が優れていることがビジネスで成功するための大きなキーになっているということだ。
70年代から90年代にかけて、手紙や日記は廃れ、音声電話が隆盛を極めていた時代だ。
電話が持つ即時性が重宝されていたのだ。
人々が文章を作る能力を捨てようとした時だったかもしれない。
会話が得意な人や声がきれいな人が成功する時代だ。
それから時代が一回りして、テキストの時代になっていることは確かだ。
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